
工事の記録は、これまで地上からの写真が中心でした。しかし敷地が広い現場や、造成・土工事のように全体の変化が意味を持つ工事では、地上からの写真だけでは伝わらないことがあります。
この記事では、工事の進捗記録に空撮を使う場合の考え方と、実務上の注意点を整理します。
進捗写真は、通常なら地上から撮れば十分です。空撮を検討する価値があるのは、次のような場合です。
造成、圃場整備、大規模な外構工事。地上からでは、何枚撮っても全体像になりません。
足場に覆われた建物、橋梁、法面。上や横から見ないと、進み具合が分からない部分があります。
道路との接続、隣接地との境界、川や海との位置関係。周辺を含めて写すと、状況の説明が一枚で済みます。
災害復旧の現場、急傾斜地、水面に近い場所。人が近づかずに記録できることは、安全面でも意味があります。
進捗記録で効果が出やすいのは、同じ角度・同じ高さから、定期的に撮るやり方です。
月に1回、決まった位置から撮影する。これを工期を通して続けると、変化が並べて見られる記録になります。
この形にすると、次のような使い方ができます。
| 用途 | 効果 |
|---|---|
| 施主への報告 | 文章で説明するより早く伝わる |
| 社内での進捗共有 | 現場に行かなくても状況が分かる |
| 完成後の実績資料 | 着手前から完成までを一連で見せられる |
| 次の営業 | 同種の工事の提案材料になる |
とくに最後の項目は見落とされがちです。工事が終わった後、その記録は営業資料として長く使えます。
定期撮影を始める前に、次を決めておくと記録の価値が上がります。
毎回違う位置から撮ると、比較ができません。同じ位置・同じ高度・同じ画角で撮ることが、記録としての価値を決めます。
最初の撮影時に位置を記録しておき、以降はそれを再現します。
工期と工事の性質によります。数ヶ月で大きく形が変わる工事なら月1回、変化がゆっくりなら2ヶ月に1回でも記録として成立します。
重要な節目の前後は、頻度と別に押さえておく価値があります。基礎の完了時、上棟時、外構の着手前など。
全体の俯瞰だけでよいのか、特定の箇所の寄りも必要か。後から「あの部分を撮っておけばよかった」となりやすいので、最初に決めておきます。
空撮のデータは容量が大きくなります。誰がどこに保管し、どのくらいの期間残すのか。工期が長い工事ほど、これを決めておかないと散逸します。
現場の位置によっては、許可や承認が必要です。人口集中地区、空港周辺、私有地の上空などが該当します。
定期撮影の場合、初回の確認で以降の見通しも立ちます。 毎回ゼロから確認する必要はありません。
撮影のために工事を止める必要はありません。むしろ、作業中の様子が写っているほうが記録としての価値は高くなります。
ただし、飛行する範囲の直下に人がいない状態を確保する必要はあります。事前に現場と打ち合わせて、飛ばす時間帯と範囲を決めておきます。
現場の安全ルールに従います。保護具の着用、立入禁止区域の遵守は当然として、飛行そのものが作業の妨げにならないよう調整します。
現場によっては、撮影データの取り扱いに制限があります。公開の可否、第三者への提供の可否を、事前に確認してください。
とくに公共工事では、扱いが定められている場合があります。 撮る前に確認するのが確実です。
雨、強風、濃霧では飛行できません。定期撮影の場合、「毎月第2週のどこか」といった幅を持たせた決め方にすると、調整しやすくなります。
撮影した素材は、進捗記録以外にも使えます。
着手前・施工中・完成を並べた資料は、説明の必要がほとんどありません。ホームページの実績ページや、営業資料として機能します。
工事の規模が伝わる映像は、採用の場面で効きます。求職者が知りたい「どんな仕事なのか」に、直接答える素材になります。
工事の範囲や進み方を示す資料として使えます。文章より、上空からの一枚のほうが早く伝わります。
記録のために撮ったものが、そのまま他の用途に使えるという点は、費用を考えるうえでも意味があります。
初回のご相談で、次が分かっていると話が早く進みます。
すべて決まっていなくても構いません。「こういう現場があるが、記録に使えるか」という段階からご相談ください。
弊社は大船渡市を拠点に、陸前高田市・釜石市・住田町・一関市・気仙沼市など、三陸沿岸を中心にお伺いしています。
撮影機材もドローンも自社で保有しているため、日程の調整がしやすく、天候による延期にも対応しやすい体制です。
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